はじめに
なんかロングライドしたい!
今年は予定していたflecheがDNSだったり、
「遠くへ行く」感じのロングライドが、
全くできていないのでした。
そんな中で目を付けていたのが鳥取砂丘。
二年前に一度走ったことがありましたが、
そりゃもうめちゃくちゃ楽しくて、
もう一度走りたいなぁと思っていたのです。
もっかい砂丘ライドしたい!
しかし、なかなか実現することもなく、
誰も一緒に走ってくれる素振りもなく、
今年の実現は難しそうだったのです。
だが状況は一変しました!
しつこく「鳥取行こう」と唱えていたら、
なんとロゼさんがOKをくれたのです!
そしてあかのすけさんからも快諾ゲット!!
なんとライド本番3日前にして、
あれよあれよという間に、
「鳥取すなばライド」が決まったのでした。
計画概要
今回も計画はシンプルなもの。
大阪から鳥取までの片道ライドです。
前回はきつい山越えを経由しましたが、
今回は「走りやすいコースで鳥取へ」、
というコンセプトでルートを引きました。
帰路は輪行をして帰るのですが、
ここで注意しておきたいのは、
大阪直通の「スーパーはくと」が、
やたらに本数が少ないというところ。
帰る時間に当たりそうなのは、
16:54か18:40の2本しかありません。
18時台のに乗ると大阪が21時着。
そしてこれが直通の終電になります。
これが今回の計画の要となったのでした…
寒さに震える序盤戦
ロングライドの朝は早い。
朝3時半ごろ。
ちょっと予定よりも早いのですが、
ぼちぼちスタート。
ちなみに今回の装備ですが、
大きいサドルバッグは着けたくなかったので、
フレームバッグとサドル下に輪行袋。
ウェアは夏服上下にウインドブレーカー。
思ってたよりも肌寒かったんですが、
走り出して身体が温まるとちょうど良い。
池田に5時前に待ち合わせですが、
少々早く着いてしまったので小休憩。
コンビニでロゼさんと合流して、
川西池田駅であかのすけさんも合流。
今回のメンバーが揃いました。
そして5時過ぎにスタート!
大阪から川西まで20kmほどあるので、
ゴールの鳥取までは約200kmほどだ!
この時間帯なので新R176を使うか迷ったけど、
距離は変わらなさそうだったので、
旧R176で宝塚方面へ。
暗くてピントが合わないぜ!
宝塚からも引き続きR176で北上。
車の少ない時間帯ならR176は便利ね。
想定していたよりも気温が下がりだして、
ここで既に7℃。
夏服とウインドブレーカーではちと寒い。
名塩の辺りから徐々に夜明けに。
しばらく走ってきたR176から、
R82へ入って西へと向かいます。
大沢から吉川の辺りは快走路。
基本的に下り基調の平坦続きなので、
走りやすくスピードも乗りやすいのです。
順調なペースとは裏腹に、
この時に問題だったのは寒さ。
この日の三田の最低気温は3℃ほど。
おそらく同じくらいの気温の中を、
それなりのスピードで走り続けていたので、
さすがに指ぬきグローブでは限界!!
これは類いまれな極寒
ウェアリングと気温が噛み合ってない。
いや、噛み合ってないにもほどがある。
もはやカメラを片手で持つのも困難。
しばらく写真すら撮れない状態で、
我慢のひと時でございました。
東条川。川霧が立ってました。
今回はひたすら北西に向かうのですが、
ここまではずっと向かい風でした。
ひょっとしたら一日中向かい風なのかな?
・・・なんて思ってましたが、
本当に最後まで向かい風だったわ!(怒
加東から小野へ播磨平野を駆ける。
途中、以前立ち寄ったカフェを通過。
この時でジャスト7時だったので、
「あれ、まっすぐ来ると意外と近いね?」
なんてことをロゼさんと言ってました。
「サムイサムイ…」と呪文を唱えながらも、
ペースは順調で、川西から50km以上走行。
加西の辺りまでやってきていました。
そろそろ休憩しましょうか!
と、福崎のセブンイレブンで休憩。
前回もここで休憩したなぁ。
家から約90km走ってまいりました!
あまりにも寒いので、豚汁を飲んだり、
ホットコーヒーを飲んで、暖を取る。
早く暖かくなっておくれ…
ここまでは順調なペースです。
でも序盤にも関わらず、
なぜかかなり疲れを感じていたので、
少しこの先に不安を覚えていたのでした。
アッペンダウンに散る!
暖かいものを食べたら、
ちょっと元気が出てきました。
身体が冷えていただけかもしれない!
そう思いながら再スタート。
播但連絡道路をくぐって、
まだまだ西へ進んで行きます。
福崎を抜けて行きます。
ちょっとした登りが増えてきますが、
そのひとつを越えると、姫路市へ。
西の地名がドンドンと近づいてきますね。
加西辺りから中国道とベッタリ並走して、
何度も高架をくぐったりするのですが、
この辺りは本当に真横を走りました。
そしてついに宍粟市へ!
中国道を使えば鳥取まで82km!
並走する高速の標識に胸躍ります。
長らく一緒だった中国道ですが、
佐用の辺りでついにお別れでございます。
でも中国道を離れてからが、
おもしろくなるんだ。
R53のちょっとした峠越えで、
いよいよ佐用町へ突入です。
ちくさ高原へと続くR72へ合流。
ここは前回も走った道なんですよね。
前回同様、北上していきます。
途中の自販機で休ませてもらったなぁ。
なんかめちゃくちゃ懐かしいぞ。
このまま北上しつづけると、
前回と同じ、大通峠へと向かう道のり。
今回はここから西、国道373号方面へ。
道を変えると急に雰囲気が変わり、
林道に入るや否や、うり坊がお出迎え。
結構ガッツリ登る峠道でしたね。
久しぶりに脚が攣りそうになり、
もう必死のパッチでした。
峠を越えると静かな集落へ。
めちゃくちゃ長閑なところでしたね。
このまま道なりに進んで行くと、
国道373号にぶつかるのです。
でも後で地図を見直してみると、
たぶん南から佐用IC辺りを経由して、
川沿いに北上するほうが楽チンだな。
そんなこんなで、
「道の駅 宿場町ひらふく」へ到着。
138km地点でした。
お、もう半分以上走ってきたんだ!
道の駅のレストランでモーニング。
写真を撮るのも忘れるくらい、
なんの変哲もないモーニングでした。
難所の登り区間へ!
ここまではひたすら西進。
ずっと西に向いて走ってきましたが、
いよいよここからは北上のルート!
いざ、日本海へ向けてGO!!!
この国道373号ですが、
佐用からの鳥取自動車道(無料)が近く、
というか、ほぼ並走している状態のため、
交通量は少なめなのです。
自転車で走るのには嬉しいですね!
(という100%kazuさんの受け売り)
岡山県へ入ったぞ!
あ、岡山県の端っこも通過するんだな。
知らんかった。
いよいよ鳥取の文字が出てきました。
粟倉、智頭…確実に近づいている!!
この373号の道のりなのですが、
非常に緩い登りが延々と続いてまして、
それに加えて、苦渋のアゲインスト。
信号はほとんどなく、脚は回しっぱなし。
めちゃくちゃつらーい。
ずっとこんな感じなんですよ。
快走路、快走路のはずなんですけど!
前を牽くロゼさんのペースも緩まず、
ボヤきながらがんばるしかなかったのです。
あまりにもボヤきまくるもんだから、
「この先の道の駅で休憩する?」という、
優しい提案をしてくれました。
一度突っぱねたものの、3分後に撤回。
やっぱり休ませてください!!!
そして幸せを得た。
登坂区間はまだ続くと思っていたんですが、
どうやらもうピークも近いようなので、
少しゆっくりと休憩しました。
その間に梨のお土産をゲット!!
大好きな新甘泉の時期は過ぎたらしく、
適当に二種類の梨を家に送っておいた。
リスタート。
数kmほど走ると「志戸坂トンネル」へ。
ここで今回の登坂区間は終了だ!
このトンネルは鳥取自動車道と共用で、
この区間だけ国道扱いなんですが、
走る車からすると高速の延長的な感じ。
結構飛ばしてる車も多いので、
車道を走るのは非常に危険!
歩道を使うようにしましょう!!
(という100%kazuさんの受け売り)
ということで、歩道で通過。
この志戸坂トンネルを境に、
ようやく鳥取県へ突入です!!
後は下りだ!やったぜ!!
最後の戦いへ!
鳥取までは後40kmほど。
下り区間も長いので、
あっという間に着いちゃうぞ。
いつの間にか気温は17℃に。
気温が高いわりには風が冷たいので、
ウインドブレーカーは着たままでした。
そして下りの恩恵をかき消す向かい風。
ほんとにひどいよ。
横を流れるのは「千代川」。
ここから日本海まで流れる川ですが、
ここからの道のりは、この川とほぼ同じ。
ずっと並走をしていく形になります。
そんな感じで北上しつづけますが、
山間をスコーンと抜けて走っていく、
めちゃくちゃ楽しい区間でした。
「風がなければ最高なのに!」という、
それが何度も頭をよぎりましたね。
徐々に歩みは進んでいるぞ。
この後でロゼさんに代わって、
私が先頭に出たのですが、数分で沈没。
本当に脚が終わっていたのです。
続いてあかのすけさんが先頭へ。
ふいにBダッシュでも作動したのか、
今までの鬱憤を晴らすが如く、
まさに鬼神の様相を呈す「鬼牽き」。
170kmを越えて鬼の走りで魅せた、
彼の姿はあかのすけならぬ「豪傑ノスケ」。
もう語呂の悪さすら感じさせない豪傑具合に
私はたまらず大声で叫んだのでした。
「もうあかん!ゆるめてー!」
しかし鬼の耳には届きません。
しばらくすると私の身体に異変が。
「すごい空腹!これハンガー手前だ…!」
そう悟った私は、コンビニを目前にして、
またしても大声で叫んだのでした。
「休憩させて!補給させてー!!」
しかし鬼の耳には届きません。
あ、ダメだ。これはもうダメ。
白目を剥いて意識が遠のく。
もう失禁寸前の、その時!!
何か異物を踏んだ私の前輪がパンク!
うおおおおお!
神が与えたもうたパンク!!!
休める!合法的に休める!!
私はシャウトした。
イアンギラン級のとびっきりのやつを。
「I’m a パンクすたァァァ!」
それでも鬼の耳には届きません。
私では彼の心を揺さぶれなかった。
失意と共に崩れ去る。
どうすることもできない私は、
鬼神の小さくなっていく背中を、
ただ静かに見つめるだけなのであった。
彼こそがハイウェイスター。
完
その後、さすがに居ないことに気づき、
戻ってきてくれた優しいお二人。
私の声は本当に聞こえてなかったらしい。
いや、聞こえてたよって言われたら泣くわ。
チューブ交換をして、
すぐ先のコンビニへピットイン。
休憩を兼ねて空気補填(シュコシュコ)
なんか腹が減ると思ってたけど、
そういえばお昼ご飯食べてなかったよね!?
思わずカップラーメンをかきこみました。
さて、私の涙ながらの懇願により、
豪傑タイムも終了を迎えまして、
そしていよいよゴールまで、あと僅か。
千代川に沿った道を走って、
日本海へと北上していきます。
途中から川の横を走る「因幡自転車道」や、
一般道を使って、川に沿って北上しました。
ふと後ろを振り返ると、
こんな感じの開放感のある景色。
あの山の向こうから来たんやなぁ。
アホやな。
そして日本海が近づいているからか、
海からの向かい風がモーレツ!
思わず風になびく草木を写真に収めたけど、
なにも伝わらないな、これ…
最終地点の鳥取駅近くまでやってきましたが、
このライドの大義名分でもある「鳥取砂丘」、
これを経由しないといけないので、
一旦、鳥取駅はお預けですね。
引き続き、千代川の河川敷を北上!
海に着く手前で東へ曲がりまして、
川沿いを走ってきた因幡自転車道を、
砂丘方面へと進んで行きます。
慎ましい自転車道だな。
そういえば「鳥取すごいライド」でも、
この道を通った記憶がありますね。
おおお、ついに砂丘のテリトリーに!
そしてついに砂丘に到着!!!
なぜか、いの一番に「すなば珈琲」へ。
いや、ここに来るために走ったんだ。
大阪から鳥取砂丘まで213kmほど。
ゆっくり休憩したりしてた割には、
なんかええ時間に着けました。
ここ鳥取砂丘店の店舗限定メニューの
「チョコウインナーココア」という、
甘いにもほどがあるヤツを注文。
道中のツラい記憶が、
ココアが甘すぎる記憶に、
差し替わりました。
小休憩の後は砂丘での記念撮影へ!
なんか走ってきた感あるね。
鳥取砂丘は絶景!!
無風だと砂の上に自立するんですが、
この日は風が強かったので、
自転車を並べることも叶わずでした。
なんかロクな写真残せてないんですけど、
何度見てもインパクト大の砂丘でした!
ここにずっと居ては帰れないので、
後ろ髪を引かれる思いで、
終着点の鳥取駅へと向かいました。
砂丘よ、また自転車で来るよー!
バイパスを避けて走ったおかげで、
無駄に登りました!ジーザス!
さて、せっかく鳥取へ来たんだから、
美味しい地のモノを食べたいですよね。
そこで事前に目を付けていたお店へ!
と思ったら軒並み17時開店だった。
するとこういうことになるのです。
一本早い特急電車を取るか!
それとも終電にしてグルメを取るか!
こんなものは選択肢にもなってない。
この鳥取まで走ってきた僕らの意義を、
考えれば迷うことなんて何もないのだ。
3人ともすぐに答えは出ていたようで、
ユニゾンの如く同時に声を出した。
「帰ろう!」
うん、はよ帰ろう。
そして寄り道することなく鳥取駅へ到着!
あっけなく、しかしかなりの疲労感と共に、
鳥取ライドは終わりを迎えました。
お疲れ様でしたー!!!
駅へ着いたのは15時45分頃だったので、
充分に16時台の特急に間に合いました。
スーパーはくとの自由席で帰りました。
お二人ともありがとうございました!
ホント、良い思い出になりましたわ。
ルートについて
今回ルートを決めるにあたって、
3パターンほど考えていました。
- 1案:9号線メインで北上
- 2案:中国道沿いからR29で北上
- 3案:今回の志戸坂峠経由ルート
まず9号線のルートは、
朝来市を経由して北上して、
後半は9号線を活用するルート。
距離も獲得標高も良さげで、
おもしろそうな感じだったんですが、
後半の山を越える区間にトンネルが多い。
距離の長いトンネルもあり、
この付近の交通量が分からない不安もあり、
迂回が必要なら難易度もあがるので、
今回はやめておきました。
意外と走れるかもしれないので、
今後のためにまた調べてみるつもり。
誰か詳しくご存じなら教えて!
鳥取まで近そうなルートとしては、
2案の「R29」経由の道のりも魅力的。
コースの感じは今回と同様で、
中国道沿いを進んで、緩やかに登って、
そしてトンネルを越えて鳥取へ。
ただ鳥取との境にある「新戸倉トンネル」、
これより北は前回に通った道だったので、
今回はやめておきました。
走りやすくて距離も手ごろなのは、
志戸坂経由かR29ルートかなと思います。
例えば大阪から海沿いを西へ行って、
姫路あたりを経由すると単純に遠回りだし、
先に日本海側に出てしまうとアップダウンも多く、
自動車道の迂回路も多発してしまって、
めちゃくちゃつらそうですよね。
そうなると真ん中を突っ切る、
中国道沿いのルートは割と平坦ベースで、
距離も近いので選びがち。
以前に松江まで走ったことがありますが、
あの時も同じようなルートを使いました。
便利なんですよね。
もしまた次に行く機会があれば、
また違った道のりを走りたいなぁと、
さすがにそう思っております。
おわりに
鳥取ライド楽しかったー!
走った距離は200kmちょっとですが、
それ以上に鳥取砂丘には特別感があって、
やはり最高の目的地ですね!
ちょっと前半の寒さは想定外で、
低くても8℃くらいと思っていたら、
それを大きく下回る気温でした。
後半は気温は上がってきたものの、
強く吹く風がかなり涼しくて、
結局、終始ウインドブレーカーを着用。
これだったら薄手の長袖ジャージが、
適切だったなぁと反省でした。
そして今回は向かい風にも関わらず、
かなり良いペースで走りきれました。
これに関しては、
ほぼ一人で先頭を走りきったロゼさん。
彼の頑張り以外ナニモノでもありません。
わたしゃもうずっと金魚のフンでした。
しかし今回はさすがに、
どうしようもなかったとは言えども、
自分の非力さに虚しさを覚えましたね。
全然お役に立てなかったもの。
せめてバッドデイであったと思いたい!
ということで、
そのリベンジも兼ねて、年内にもう一発、
ロングライド行くしかないんちゃう!?
次はどこ行きますか!?
今回の軌跡
距離:221.79 km
タイム:7:55:12
平均速度:28.0 kph
高度上昇:1,935 m
三宮から小浜へそれから橋立、香住を抜けて砂丘へそれから日生 姫路を抜けて600k走ったことを思い出しました
砂丘へは夜ついたので波の音しか聞こえませんでした
30時間のライドでいろんな体験をしたライドでしたがまた砂丘まで走りたくなりました今度は昼間に到着したいですね
楽しい記事ありがとうございました
コメントありがとうございます!
その600kmはスゴイですね!!
砂丘は景色が見えたほうが分かりやすいかもしれませんねw
是非今度は明るいうちに行ってみてください!600km逆打ちで…