女性ベーシストでありコンポーザー。
多彩な才能で魅せるミュージシャン、Meshell Ndegeocello。
まずなんて読むんだ?と思う人もいると思いますが、
日本語表記だと「ミシェル・ンデゲオチェロ」となるらしいです。
しっかり名前を呼べた試しがない。
今回、ぼくは紹介したいのは3作目のアルバム「Bitter」。
前作の"Peace Beyond Passion"でファンク要素を押し出して
結構な良い評判を獲得してたと思うけど、
本作はそれとはまた違った作風で、まさに傑作!
Peace Beyond Passion | ||||
|
基本的には「ファンクの要素とヒップホップなどのサウンドの融合」、
「ソウルフルでありながらも、どこかクールなサウンド」
って感じのイメージが強いンゲデオチェロ。
本作はそのイメージを払拭するかのように、新たな境地を切り開いている。
アルバムタイトルは"Bitter"。
まさにこの単語にすべて形容されるような「ビターテイスト」が、
本策の最大の魅力である。
少し内省的な雰囲気を持ちあわせている作品で、
聴けば聴くほど「なるほど、ビターやな。」と合点の行く内容である。
この作品の大きな特徴としては、生楽器サウンドであるところ。
それもかなり素直な音色で表現されているし、
効果的に弦楽器も使用されていて、とにかく聞きなじみが良い。
そして今までの作風と違い、
メロディが主体のスローナンバーの楽曲が多い。
しかしそれがまた抜群にスーっと耳に入ってくるもんだから、
こっちは身構えなくても「あーええやなぁ」ってなってしまう。
なにより秀逸なのは彼女の少し低めのボーカル。
そのスローナンバーもじっくりと聞かせる歌唱は、
どこか少しニーナシモンを思わせるような部分もあり、
非常にええ感じで、良い意味で"ゆるい"。
なんとも気だるくも、どこか前向きな…
もう筆舌に叶わぬ"少し緩くてええ感じ"のサウンドは、
「心地よい」、この表現がピッタリ。
アルバム冒頭のイントロ曲"Adam"から、
スーっと#2の"Fool Of Me"に入っていくところなんか、
もうなんか海にボケーっと浮かんでるような、
そんな脱力感と、なんでか懐かしい感じすら覚える。
これは好き嫌いのハッキリするような気もするけど、
とてつもなくステキなアルバムですよ。
しかし個性的なアーティストやなぁ…
Bitter
ビター | ||||
|
Comfort Woman | ||||
|
コメントを残す