この記事のもくじ
はじめに
先週末に企画していた「自走乗鞍」。
時間を掛けて作りあげた計画は、
台風の襲来と共に、消えてなくなりました。
その辺の悲しみは、
前回のエントリにぶちまけてやりました。
クソ台風め!ピピピーピー!!(←放送禁止用語)
悲しすぎる…
しかしここで諦めてはいけません。
自走計画はなくなってしまったけれど、
違うことならできるんじゃないか?
ぼくらは再び計画を練りだした!
おっさんたちの夏休みはこれからだ!
乗鞍計画、再び始動!
代替計画に動き出したのは25日。
台風の予報を見てみると、
動けるのは27日と28日の2日間。
28日は午後からはダメかもしれない。
27日に自由に動けるのは、このメンツ。
自走組の私、なっち氏、マムートンさん、
そして、あったく部隊のあまえびさん。
4人でどこかに行こうじゃないか!
色々と候補もございましたが、
結局、こういう結論に至りました。
やっぱり乗鞍へ行こう!
車で乗鞍へ行き、畳平で一泊。
翌日の朝に下りてしまえば、台風にも当たらず、
当初の計画の良いとこ取りができそうだ!
畳平にある宿泊先の空きも確認できたので、
26日深夜(明日の深夜)出発のスケジュールで、
計画はポンポンと決まって行きました。
マムートンさん中心で進む話し合い。
直前にダーっと色々決まりました。
悲しき別れの出発!
来たる当日、26日。
なかなか仕事が終わらないなど、
みんなの報告が上がってくる中、
私もなんとか1.5時間ほど仮眠。
しかし出発前の準備中に、
とんでもない連絡がありました。
ふぃぼなっち氏、DNS!!!
仕事で大フィーバーがあったとのことで、
参加不能になってしまったのです。
またしてもDNSが・・・
この乗鞍計画、呪われてんちゃうか・・・
とりあえず集合場所へ向かいました。
集合場所にはDNSになった、なっち氏の姿も。
仕事終わりで見送りに来てくれたのです。
ここまでドタバタしまくる乗鞍計画。
本当に出発しても大丈夫だろうか。
なんかに呪われてる疑いもあるやん。
逡巡するぼくにマムートンさんが言いました。
「行くで。」
ギリギリで参加できなくなったなっち氏。
もはや哀愁しかない彼に見送られ、
ぼくらの夏休みが、ついに始まりました。
いざ、乗鞍へ!!!
乗鞍スカイラインへ!!!
車に揺られること数時間。
早朝の「平湯ゲート」へ到着です。
この平湯峠で既に標高は1,684m。
標高2,702mの畳平まで駆け上がります。
高い所から、もっと高い所に!
ゲートのおっちゃんに挨拶して、
いよいよ「乗鞍スカイライン」へ。
さぁ14.4kmの道のりがはじまります。
ゆっくりと登りましょうね。
乗鞍×TTバイク
徐々に標高が上がってきます。
下のほうは少し曇りがちでしたが、
徐々にそこから脱却していくのが分かります。
写真用のポーズを取るあまえび氏。
ゆっくりと、でも着実に登っていました。
気温は暑くもなく寒くもなく、ちょうど良い。
上を見ると驚くほど青い空。
緑とのコントラストが素敵。
雲と同じ高さにいるのを感じます。
今からこの雲の上まで登るんだ、おれ。
景色の良い所では止まって写真を撮る。
それだけで満たされるほどの景色。
乗鞍、既にめちゃくちゃ楽しいよ!
途中には何もないので補給食は必須。
ハンガーノックになったら登れないもの。
景色を遮るものが少なくなってきた。
ここからもっと贅沢な道のりが始まるぞ。
ふと後ろを振り返ると、雲の上に居ました。
うおおお、すごい。すごすぎる。
とても雄大な景色。
前に一度来たときは曇りまくっていて、
なにも見えなかったけれど、
こんな素晴らしい景色があったんだ!
登るほどに景色は変わりますが、
終盤は見どころの応酬でした。
晴れた乗鞍は最高だ!
写真で見ていたのとは違うダイナミクス。
ゴールに着いてしまうのが惜しい。
そんな気持ちにさせてくれる道のりでした。
そろそろスカイラインの終点。
勾配も落ち着いてきました。
畳平まであと少しだ。
そして無事に畳平に到着!
県境の辺りまで脚を伸ばします。
こちらは長野側のエコーライン。
いつかこっちも走ってみたいなぁ。
せっかくなので記念写真を撮りましょう。
さて、畳平で休憩をしながら、
大事な会議をせねばなりません。
宿泊問題が解決!
今回、まだ宿泊場所を決めかねていました。
本来ならば畳平に泊まりたかったのですが、
直前だったために空いてなかったのです。
剣ヶ峰の登り口にある「肩の小屋」であれば、
当日も空いていると思うとのことで、
そこでの宿泊を視野に入れていました。
(でも畳平から徒歩30分くらいあるからね…)
ただスカイラインが通行止めになると、
身動きが取れなくなってしまうので、
悪天候が予想される場合は、
あまり泊まるのはよろしくないのです。
天気予報を見て相談した結果、
宿泊は乗鞍を降りたどこかで…
という予定にしていました。
しかし!
いざ畳平に着いてみると、
また天気予報が好転しているではないですか。
ぼくらは既に乗鞍ハイ。
なにも悩むことはないじゃないか。
もはや乗鞍に泊まらない理由などない!
ダメ元で畳平の宿泊施設に、
問い合わせをしてみることにしました。
すると「一部屋空いてますよ!」とのこと。
偶然キャンセルが出たらしい!!
おっさんたち、狂喜乱舞である。
乗鞍に投宿決定!!
本当に泊まる気がなかったので、
せっかく持ってきていた宿泊用荷物を、
麓の車に積んだままにしてきてしまった。
3人とも同じことをしていました。
ほぼ手ぶらやけど、まぁええか。
というわけで、今回の宿泊先へ!
「乗鞍 白雲荘」です。
畳平に泊まれるなんて・・・
とてもお世話になります。
部屋が空くのは午後からなので、
荷物だけ先に預かってもらいました。
それでは第二部、剣ヶ峰登山へ!!!
「剣ヶ峰」へ登山!!
ビンディングシューズを脱ぎ、
下駄箱の肥やしと化している、
ランニングシューズへ履き替えました。
剣ヶ峰は登山靴でなくても登れるらしい。
他のお二人は登山靴。ええなぁ。
まずはお花畑の辺りを散策。
高山植物を見ながら歩きました。
花の名前は分からないものの、
小さくてきれいな花がたくさん咲いていました。
そして剣ヶ峰のほうへ。
しばらくは砂利道を歩きます。
登り口までは、まだ少し距離があるようです。
左手に見える登り口は、富士見岳。
ななしきさんが登っていたのはここかな?
しばらく歩いて振り返ると、
さっきまで休んでいた場所が見える。
雪渓が迫る不消ヶ池。
エコーラインが見下ろせます。
まだ登り口にも差し掛かってないのに、
景色がどんどんと変わって行く。
素敵だ。
大雪渓。
スキーをしている人がいました。
畳平から30分ほど歩いて、
ようやく「肩の小屋」へ到着。
今からがスタートなのに、もう疲れた。
温かいコーヒーとチョコで休む。
ここに泊まろうとしていたなんて、
チャレンジャーやな、ぼくら。
さて、ここからいよいよ剣ヶ峰へ!
後ろを振り返ると、
さっきまで歩いていた道のりが見える。
ヒルクライムと同じだ。
コツコツ歩けば進んでいくんだな。
道のりが少しヘヴィになってきました。
息が切れがちなのは、標高のせいにしておこう。
最高の眺めが背中を押してくれる。
エコーラインが下のほうまで見えるぞ。
まだまだ道は続きます。
小学生なんかがヒョイヒョイ登って行く。
その横で「ちょっと休んでいいですか?」とか言って、
石の上にヘタレこむ私。
自転車で足腰が強くなったと思ってたけど、
ただの妄想だったみたいです。
後ろを見ると、登ってきた軌跡が見える。
だいぶ上がってきたなぁ。
剣ヶ峰の手前のピーク、
蚕玉岳(こだまだけ)へ登頂。
剣ヶ峰まではもうちょっとだ!
ピーク手前の小さい山小屋で小休憩。
すると小屋の人に話しかけられました。
「自転車の人やろ?このバッチどう??」
何かと思ったらピンバッジの売り込み。
いやいや、そんなん買うワケあらへ・・・
え、めっちゃ良いやん!!
最近作ったばかりとのことですが、
めっちゃ素敵なデザインやんかいさ!
いやー買うよね。
登山ハイで乗鞍ハイやから買うよね。
2000円でした。買うよね。
そしてようやく剣ヶ峰のピークに到達!
やりましたー!!
最高だー!
本当はとても良い写真なのに、
加工したらマヌケな仕上がりになりました。
やや雲があったものの、
景色は素晴らしかったです。
先ほど居た蚕玉岳が遠くに見える。
その奥に朝日岳、遠くに観測所も。
すごいなぁ。
青々とした権現池。
さすがに疲れてしまったので、
少し休憩してから降りることにしました。
畳平で買ったおにぎりを頂きました。
べらぼうに美味い。
横に座っていたご夫婦から、
ポテトチップスを差し入れていただいた。
さすが標高3,000m越え。
パンッパンである。
近くに鳥が姿を見せてくれました。
後ろ姿しか撮れなかったけど、
なんの鳥だったんだろう。イワヒバリかな?
自転車なら帰りはピューっと降りるんですが、
登山は同じだけ歩かないとイケません。
でもゆっくり歩けば大丈夫かな。
帰りは謎の撮影会が始まったりして。
とにかくめちゃくちゃ楽しんだ。
あまえびさん、最高の一枚です。
帰り道は意外と楽チンでした。
転ばないようにだけ注意。
奥行きがすごい。
話しながら歩いていると、
もう肩の小屋が見えてきました。
不思議と名残惜しさを覚えました。
登山にハマる人の気持ちが理解できそう。
肩の小屋まであと少し。
もちろん復路も休憩しますよね。
往路はお菓子、復路はソフトクリーム。
なんかいつもの4倍くらい美味かった。
さて、畳平へ帰りましょう。
歩いてきた道を引き返します。
歩いていると、あまえびさんが声を上げる。
「ライチョウや!」
ん??どこ?
ほんまやー!!!
すげー!!!
おっさんたち、狂喜乱舞である。
ずっと「ライチョウ見たい」と言ってたんですが、
本当に見られるとは!
千里眼あまえび流石である。
最後に最高のサプライズを頂いて、
大満足で帰ってきたのでした。
白雲荘に宿泊!!
白雲荘にチェックイン。
5年ほど前に改築されているらしく、
とても綺麗なお部屋でした。
そして早速お風呂へ。
今は水があるのでお風呂にも入れる。
もちろんないときは入れないのです。
今宵も街の巨匠と山の恵みに感謝。
晩御飯は飛騨牛のすき焼き。
思ってたよりもとても素敵だった!
飛騨牛だ。
後1時間くらいで日の入り。
それまでやることもないので、
ちょっとだけ辺りを散策しました。
畳平の施設も営業が終わり、
ほんとうに誰も居ない景色。
乗鞍がまるで貸切状態だ。
徐々に陽が落ちてきました。
日の入りまでもう少しかな。
乗鞍で夕陽を見る
夕陽を見るために他の宿泊者も、
準備をして出て行きます。
魔王岳へ登る人が多いのだろうか。
ぼくらは自転車へ乗り、
スカイラインを少し進みました。
空が赤く染まってきた。
少し雲があるけれど、それでも素敵だ。
自転車と夕陽。
夕陽が沈んでいくまで、
しばらく3人で眺めていました。
畳平へ戻ると、また違う空の色。
山の向こうから燃えるような光が見える。
まるで「夜のはじまり」みたいだ。
この後、星空も楽しみにしていましたが、
空が雲に覆われてしまって見ることはできず。
ご来光も同じく、見ることは叶いませんでした。
またいつか泊まりに来る口実ができましたね。
悪天候の乗鞍を去る!
前日、乗鞍を満喫した我々ですが、
朝起きるととんでもないことになってました。
・・・真っ白やん。
朝一番の情報だと、
スカイラインは自転車通行不可。
お、降りられへんやないか・・・
【乗鞍大雪渓WebSite】《岐阜県乗鞍スカイライン情報》本日7月28日(土)3時30分の畳平の天候は、小雨・風速4m・ 気温9℃。バス・タクシーは通行可能ですが、視界不良のため、自転車通行は現在見合わせで、今後のパトロールで再度判断。シャトルバスはAダイヤです。https://t.co/zQDA83chlX
— 乗鞍大雪渓WebSite (@norikura_org) 2018年7月27日
その後、状況は悪化して行き、
強風と雨、そして視界不良である。
あかん、帰られへんかも・・・
現地では情報が錯綜する中、
あまえびさんの掴んだ情報、
「今なら降りられるらしい!」というのを信じて、
急いで支度をして外へ飛び出しました!
無理無理無理・・・
これは通行止めに関係なく、
自転車で降りるのは不可能だわ。
昼まで待てば状況も変わるかもしれないけど、
宿は8時にチェックアウトだし、
畳平で数時間も過ごすのは避けたい。
こうなったら最後の手段「バス輪行」だ。
運転手さんにお願いをしてみると、
輪行状態なら載せられるとのこと。
一片の迷いなし!
乗鞍バスダウンヒル!
[教訓] 乗鞍へ泊まる際は輪行袋を持参しよう
こうしてぼくらの乗鞍は終わりました。
最後はドタバタだったけれど、
めちゃくちゃ楽しかったぞー!
おまけ:高山観光へ
乗鞍を降りた僕らは、高山へ。
温泉施設の「ひだまりの湯」で風呂に入り、
そして高山の街へ観光に繰り出しました。
まずは朝市。
そしてお昼ご飯は「麺屋しらかわ」へ。
大人気でめっちゃ並んでました。
さすがななしきさんの広報活動はすごい。
なにかのアニメの聖地らしく、
あまえびさんのテンションが天井まであがってました。
ななしきさんの旅の跡をたどるように、
「木いほるだあ」のお店へ。
木のキーホルダーに、好きなデザイン、
しかもどんなデザインでも描いてくれる。
おもしろい。
ななしきさんのデザインをそのままパクリ、
おっちゃんに作ってもらいました。
マムートンさんのやつは、
しっかり愛車と同じTTバイク仕様だ!
おっちゃん、お見事!
そして喫茶店へ。
ここも聖地のひとつらしく、
あまえびさんのテンションが…(以下略
高山もしっかり満喫できました。
次は自転車で訪れたい街だなぁ。
絶対にまた、次は自転車で来よう!
そしてこのまま大阪へ帰阪。
400km以上走る予定の週末が、
フタを開けてみれば走行距離14.5km。
タイトルにも「1泊2日ライド」とか書いてますが、
自転車にはほとんど乗ってないというね・・・
今回実現できたのは、
マムートンさん、あまえびさんのおかげ。
本当にお二人ともありがとうございました。
最高の夏の思い出になりました!
おわりに
「自走乗鞍計画」が潰れたときは、
どうしようかと思っていましたが、
こんなに素敵な休みが過ごせたなんて、
とってもラッキーでした。
今回は二回目の乗鞍でしたが、
前回はドン曇りだったし、
そもそも弾丸で行ったので、
全然使える時間も違えば、
見える景色も全然違うものでした。
「剣ヶ峰」は想像の何倍も素敵だった!
自転車で登ってしまって、
そこから僅か300mほどの登山で、
3,000m級の山に登れるなんて、
めちゃくちゃ贅沢な環境ですよね。
「乗鞍 自転車&登山」オススメです!
というか、絶対にするべき!
絶対にまた再訪するぞ、乗鞍!!!
乗鞍お疲れ様でした
おかげで最高の夏休みになりました。
同僚に自慢したら「これ写真上手いなぁ」と好評でした(daruma撮影)
また聖地巡礼行きましょう!
おつかれさまでした!
こちらこそ、おかげさまで”今年も”素晴らしい夏休みでした!
あの写真はポージングも含めて奇跡の一枚でしたねw
次は聖地行く前に予習しておきますぜ・・・
素晴らしいレポートを届けていただき、ありがとうございます。
ロングライドや輪行はトラブルがつきものですが、だるま様一行のリカバリー能力の高さに脱帽です。
自転車と山の写真は美しく(自転車乗りファインダーかもしれませんが)、特に夕日とロードバイクのコントラストはため息が出ます。
今後とも、安全運転でいきましょう。
乗鞍は特別な場所ですね。
当日、半分ノープランだったので、
行き当たりばったりもあって楽しかったですよ!