はじめに
事故って大怪我をして、色々と思うことがありました。
数年前に肘をヤッてしまったとき、私は失意の中にありながらも、保険金(骨折ボーナス)を使い、eTapを入手することで不死鳥のごとく回復しました。
今回は前よりも複雑な骨折を負いまして、半年以上経った今でもリハビリを続けていたり、事後処理には弁護士を導入するなど、とても大変なことになってしまっています。はぁ、つらい!
これは「骨折ボーナス」がないと立ち上がれないぜ!
ということで、今回も骨折ボーナスの手を借りて立ち上がることに決めたのでした。
今回の使い道は「サブ・バイクの導入」だ!
しかし半年以上たっていながら、まだ慰謝料はおろか保険金すらちゃんともらえていない状況です。まだまだ解決には時間がかかりそうなのです・・・
あかん!なんも買われへん!!
物欲で生きている私です。こんなことであきらめません。
ここで起死回生の一撃を出さんがため、家族会議でありえない発案をしてみることにしたのです。
「どれだけ出るか分からない慰謝料だけど、前借したいです」
さすがにこんなことがまかり通るわけがありません。骨折で家族に迷惑をかけていながら、その上、いつどれだけ入るかわからない慰謝料の前借りです。我ながら気が狂っている。
しかし、人は時に気を触れながらもチャレンジすることが必要なのです。アイアムチャレンジャー!
妻に言葉そのままに伝えました。スナップの効いたビンタでも返ってくるかもしれないので、頬に力を込めて様子をうかがっていたその時!
妻はこう言い放ったのでした。
「いいよー!」
とてもノリが軽い。
よき妻に感謝。
懐の深さマリアナ海溝。
LYNSKEY HELIX SPORT(中古フレーム)
訳の分からないチャレンジが成功して予算を確保。
狙っていたのはチタンフレームでした。
クロモリとカーボンは乗ったことがありますが、そういえばチタンフレームには乗ったことがないなぁ。ああ、チタンが気になるぅー!!
そういう理由だけで探し始めたチタン。ときにはパナチタンを買い逃し地団駄を踏んで枕をボトボトに濡らした夜もありました。
そんな中、良いタイミングで出会ったLYNSKEYのフレームを購入。めぐり逢いです。(ここでチャゲアスが流れる)。
中古にしては美品。
年式不明。デザインから見て2017年くらい?
平日の夜にチマチマと作業をしてきました。久しぶりに自分で組んでみたら、その作業自体がめちゃくちゃに楽しかったですね!
組みあがったのがコチラ。
今回は「家に転がっているパーツに、もう一度活躍してもらいたい!」という願いもあったので、ほとんど家に転がってたもので組みました。
新たに購入したのは、中古で入手したSTIとリアディレイラー、そして必要不可欠だったBB、ケーブル類だけです。
寄せ集めだったので、コンポの世代・グレードもバラバラです。
清々しいほどに統一感ゼロ。
フレーム | Lynskey Helix Sport (ML) |
ハンドル | VISION Metron 4D Compact Carbon (420mm) |
ステム | FSA OS 99CSI (100mm) |
シートポスト | DEDA Superleggero RS |
STI | SHIMANO 105 ST-R7000 2x11s |
フロントディレイラー | SHIMANO 105 RD-R5700 |
リアディレイラー | SHIMANO 105 RD-R7000(GS) |
フロントブレーキ | SHIMANO Ultegra BR-6700 |
リアブレーキ | SHIMANO Ultegra BR-6800 |
クランク | ROTOR 2inpower |
サドル | ASTVTE Starlite VT |
ホイール | CAMPAGNOLO Neutron Ultra |
↑この状態で約8.45kg。
LYNSKEYバッヂ。
経年でサビがちという噂ですけど、汚くなったらメーカーから入手できる。
パイプのネジれが印象的なトップチューブとダウンチューブ。
ロゴは塗装ではなく、表面加工で施されていて、シックな佇まい。おしゃれフリーク。
メイド・イン・テネシー。
テネシーワルツしか思い浮かばない。
サイズに関しては、身長178cmでMLがちょうど良かったです。
今まで所有していたものとは違って、エンデュランス向きジオメトリなので、買う前に少し迷いましたけど、このサイズでドンピシャさ!
あと、スペック表では触れていませんが、フォークは純正から差し替えられている?模様。Onebyesu(TestachのOEM?)のものが装着されています。割と重いけど渋いチョイス。
組んでみて
見た目は少し変わっていますが、近年のカーボンフレームなんかに比べるとオーソドックスな作りのものなので、規格などで注意するところはほとんどありませんでした。
唯一、ROTORクランクを装着するためのBBは迷いました。
JIS/68mmにROTORのクランク(30mm)をインストールするため、用意したのはTOKENのBB。
これで24mm→30mm。
ROTORも問題なくインストールできました。
後はフレームがチタンということで、焼付き対策で電解腐蝕防止用のグリスを購入。
意外とチタンと触れる箇所って少ないので、小さいの1本あれば充分すぎる量でした。
なぜかフロントディレイラーだけ、調整がバシっといかなくて試行錯誤しています。今もなお、スイートスポットが少なすぎる状況なんですが、いまだ解決策が見当たらず・・・
どうしてもチェーン落ちがたまに起きてしまうので、チェーンキャッチャーを導入するつもりです。さっきネットで注文しといた。パイプ径34.9mm用を買った。
あまりにもうまくいかないので、R7000とR5700の互換性を疑ったくらい。互換性、公式にはないかもしれないけど、普通使えますよね!?(根拠ないけど
おそらく手に負えないので、早々にR7000に換えるかもしれません。それで解決するかも謎ですが・・・
少し走ってみた感想
組んでから家の周りを走ったり、145kmくらいのライドをしてみた感想。
リムブレ車、しかも付いているパーツがほぼゼリウスからの移植ということで、比較対象はゼリウスになりますね。
乗り出してすぐに感じた、「硬いけど良いやん!」
実際に乗るとめちゃくちゃ良い感じでビックリしました。
チタンと言えば硬いイメージがありますが、それに違わず乗り味も硬い!と思いました。
ゼリウスも硬いフレームと評判でしたが、カーボンならではの衝撃吸収性があったように感じます。このLynskeyはそれが希薄な感じで、「路面の情報、余すことなく伝えるぜ!」という男気すら漂います。
「チタンはシルキーな走り心地」とかいうインプレをよく目にしていましたが、正直そういう感じは受けなかったですね。Helix特有のパイプねじれ構造がほかのフレームより硬さを演出しているのかもしれないなぁ、なんて邪推したりして。
もしかしたら、久しぶりに使うこのタイヤ(忘れじの23C)のせいもあるかもしれないけど・・・
そしてゼリウスと同じく、反応はとても「クイック」で好きな感じ。これはリムブレーキの特徴なのか、硬いフレーム特有のものなのか分からないけど、OSTROにはない部分。久しぶりの感覚だったので「あーこれこれ!」って思わず声に出たほどでした。
もちろんカーボンと比べると車重は重いですが、走ってて特に鈍さを感じることはないですね。「登らないなぁ」とか「パワーの割に遅いなぁ」なんて印象は受けることもありませんでした。クイックがゆえに一体感があって、全体的にとても好印象。しっかり進む。
それなりにがんばって145kmを走っても、脚に来るようなイヤな硬さはなくて、ただ素直にしっかり走るバイクという印象でした。
総じて、良い感じ!
クロモリともカーボンとも性格は違うけど、これも乗ってて楽しいバイクだと感じましたですよ。正直、過度な期待を寄せていなかったので、もうちょっとガッカリするかと思ってたんです。でも良い意味で裏切ってくれて嬉しかったです。
チタン素敵!
おわりに
一台で充分な自転車生活を送っていながらも、憧れのサブバイクを導入してやりました!
これで飛行機輪行とか、自転車の事前発送とか、ややこしい運用が必要なときには、活躍してもらおうと思います。(← K3PLUSを買ったときも同じこと言ってましたけどね!なかなか機会はないけどね!)
近い未来に、こいつで徳之島を走るのさ!(信長ばりの野望)
ちなみにLitespeedの軽量モデルとかも中古で出ていましたが、そういう軽さとかの性能はカーボンで間に合っているので選択肢に入れませんでした。
今回は丈夫で長く使えそうなフレームを選びました。永遠のサブとして自転車ライフを潤してくれたら良いなぁと思っています。
リムブレーキ、普遍なり!
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