はじめに
数年前。「蒜山高原から日本海へ出て、そして大山を周って帰ってくる」という密度の濃いライドをやったことがありました。
その際、ゴール地点の蒜山にて偶然に食した「ジンギスカン食べ放題」があまりにも最高すぎたことは、私たちの心に強く刻み込まれることになりました。
それから事あるごとに「蒜山行きたいよね。(意訳:ジンギスカンに溺れたいぜ!)」と言われるようになり、今回、満を持して開催されることになりました。
しかし、前回の大山を周るプランは、今の私たち(というか僕とkazuさん)には、あまりにも過酷!もはや走り切れる気が1mmもしません。毛頭ない。
「じゃあ、美味しい所だけ満喫しちゃおう!」という安易な考えから、三朝温泉をスタートして、ランチにジンギスカンを食べて帰る = 美味しいところを抜粋したショートコースを走ることにしたのです。
そんな今回のライドのメンバーはこちら!
- kazu.jumpさん
- ぺもぺもさん
- ロゼさん
- キーボーさん
- きゃぷちゅんさん
- DARUMA
すさみを共に走った面々で行ってきました~!
三朝温泉からスタート!
いつものkazuカーに乗せて頂いて、大阪を夜半に出発。
鳥取県は三朝温泉に到着したのは朝6時。
早朝、一桁の気温があまりに寒く感じたこともあり、ダラダラとしてしまって出発は7時でした。
倉吉/関金方面へ。
最初の寄り道は倉吉の白壁土蔵群。
まだ朝も早く静かな時間だったこともあり、観光地というよりも生活感が漂っていて逆に良かったです。
今日は自転車が多い。
天神川をきっかけに、ここからは大山方面に進む本隊、関金温泉/蒜山方面に南下する別動隊(kazuさん)に分かれて先を目指します。
ゆけ!大山方面へ!
目の前に広がる蒜山。
これからあの裏側まで走るっていうのが信じられない・・・
何気ない道ですが雰囲気の良いところ。
遠くに大きい山が見えるっていうだけで嬉しくなってしまうのは平野に住む人間のサガに違いない。マウンテング・サガ。
途中いきなり道を逸れて「え、ここを登るんでっか!?」みたいな林道を走らされる。明らかに無駄な登坂だ。
美しき林道を走る喜びの裏返しであろう。コースコーディネータへの罵詈雑言が飛び交う。
でもやめてあげてほしい。コースを作ったのはわたすです。わたすがへんなコースおじさんです。
そんな罵詈雑言登坂区間を越えると、ご褒美のような景色が待っていました。
出てきたのは、ため池100選(←なんやねんそれ)にも選ばれているという「大山池」。そこからは大山や蒜山が見える、非常にええ場所でした。
少し高台にある道からは、棚田が広がるのどかな風景が一望できました。
なんでもない風景かもしれないけれど、こういうのが好きなんだ…!
コース作成者の手腕が発揮された瞬間!
褒められると確信していましたが、そんなこともなかった。しょうがないので哀愁にまみれながら自画自賛したのでありました。
この大山池のほど近くに、寄り道したいスポットがありました。
旧国鉄倉吉線の廃線跡のひとつ「泰久寺駅跡」です。
まだ残るホームやレールの佇まいは、良い感じに廃れていました。
線路の上を歩いて先へ進んで行くと、徐々に鬱蒼としてきて独特な雰囲気がありました。
その先には竹林が広がっていて、絶妙な廃墟感が漂っていました。
これが見てみたかったんだ!
振り返るとちょうど線路に光が差し込んでいました。一緒に歩いていたキーボーさんと「良いですね。」と確かな共感。
線路の中心にそびえる竹は、根っこが腐食してきてしまっているようで、以前は3本あったものが2本に減ってしまったらしい。この2本もいつまでこの姿を保てるのか分からないらしいのです。
そんな情報を知ると、また感じ方も変わってしまいますね。良い場所に来れて良かった!
線路を引き返していると、足元に転がる”何か”を発見。
よく見ると、鹿の胴から頭にかけて食い荒らした残骸(←たぶん)でした。しかも昨晩美味しく頂きました的な新鮮な感じ。
ああ、戦慄!
行くときは気づかなかったんですが、私とキーボーさん以外はこれを見て引き返したらしい。ほんまにスタンドバイミーみたいになってるやん。
(写真の左手前のやつがそれだった・・・)
そんな濃い寄り道を経て、いよいよ大山へと迫って行きます。
秋を満喫する!
徐々に道も斜めになってきました。
ここからは「地蔵峠」の登坂区間になるのですが、このまま鏡ヶ成まで1,000m弱登っていく道のりのようです。この日の一番の難所です。
めざせ鏡ヶ成!
のどかな風景。
少し厚着気味で発汗が止まらないほど暑い。とてもつらい。
直登やめてさしあげてー
あと13kmも登るんかいな!
44号線との合流地点。
あと1kmで地蔵峠は終わりそうですね。
そして地蔵峠の展望駐車場へ到着。
まだ標高560m。
展望所から大山が綺麗に見えるはずなんですが、残念ながら雲に隠れちゃってました。
「峠」と言われるとピークなのかな?と思いましたが、引き続き登坂区間が続きます。
標高が上がるにつれて、少しずつ周りの木々も色づいてきました。
途中で見通しの良い場所があったので、思わず写真を撮ってしまいました。
周りの山の鮮やかな色が素敵すぎます。
その向こうには日本海が見えます。
北栄町のあたりかな?いくつか風力発電が見えますね。
さらに進んで行くと、紅葉の色鮮やかなこと!
めっちゃええやん!
少し下って東大山大橋へ。
ここから見る烏ヶ山が最高だった!
日本海側を見た景色はこんな感じ。
烏ヶ山を望む!
標高はまだ700m弱。鏡ヶ成まではまだ300mほど登らなければいけません。
明らかに麓よりも気温も下がって厚着がちょうど良く感じるほどに。そして目に映る色も鮮やかさを増してきました。
最高やん!!
こんな景色、秋じゃないと見られないやつだ!
めちゃくちゃええやん。
最高やん。
秋を満喫。
登坂も満喫(白目
ピークは江府町との境。
ここでようやく標高1,000m弱に到達。
麓から約15kmの長い長い登坂区間でした!
蒜山で暴れ食い!
ピークから少し下って、ようやく鏡ヶ成へ到着!
蒜山大山スカイラインなり。
やっぱりここからの眺望は良いですね!
雲が掛かっているのは残念ですが、紅葉の見ごろはバッチグー(死語)かな。
反対側は蒜山方面かな?
ちなみにこの日、駐車場に入る車が並ぶほどに混み合っておりました。人気スポットなんですね。
そこから蒜山高原まではダーっと下ってあっという間です。
やってきたぜ蒜山!!
ようやく今回のランチスポット、かつメインイベント会場へ到着しました!
【ひるぜん大将】
ジンギスカン食べ放題で有名なお店。
オープン10時半とともに入店だ!
ラム肉をはじめ、牛肉、豚肉、サラダ、ご飯&ファイアー。これらがぜんぶ食べ放題なんですが、なぜか時間無制限というパラダイス具合。
胃袋との闘い。
自分との闘い。
私たちは満たされました。
胃袋のみならず、たかじんくらい胸もいっぱい。
食後、僕らの考えることは一つでした。
以後、ショートカットして帰ろう!
本当の満腹になった自転車乗りの走る気の消失具合を侮ってはいけなかった!
この後のルートを大胆にショートカットすることを満場一致で決断。湯原温泉よ、さようなら。
そうと決まれば後はエンドロールみたいなもんだ!
一気に奮い立つ満腹軍団。
途中で素敵なイチョウ並木があるという噂を聞いてたんですが、もうかなり散ってしまってました。
けれど、散りゆるイチョウもまた素敵でした。
フレームのカラーと親和性を感じる。
その後、日本一うまいソフトクリーム(DARUMA調べ)こと、ひるぜんジャージーランドの「ジャージー牛乳ソフト」をデザートにいただきました。
ジンギスカンとこれはセットにしておきたい!
その後、ショートカットのために走った道に、2km/7%くらいの登坂区間が現れて阿鼻叫喚したり、エンターテイメント的には最高の展開。
ボロボロになりながら、ゴールの温泉を楽しみに残り距離を消化していくのでした。
鳥取県へ戻ってまいりました!
三朝温泉の文字も出てきました。
標高の高い所にいたので、県境からは下り基調の道をひたすら走ります。
三朝温泉ッ!
到着!
これにて今回のライドは終了!
その後、ライドの疲れを癒すため、三朝温泉の発祥の湯と言われる「株湯」へ。
源泉かけ流しのお湯は「45℃」ほどでモーレツに熱く、さながら熱湯風呂を身をもって味わいました。
ジンギスカンよりインパクトありました・・・ってなんでやねん。
おしまい
おわりに
走行距離90kmってほんまに!?
驚きを禁じ得ないほど密度の高いライドだったと、当日も、そして改めて振り返ってみてもそう感じました。おそるべしジンギスカンライド!
そもそも「蒜山でジンギスカンを食べる」というのを軸に置いて、ライドの部分なんてオマケみたいなもんだったんですけど、オマケも楽しすぎましたね。
実際に走ってみると素敵な風景とか、今の季節にしか見られないようなめぐり合わせに出会えて、本当に充実したライドになりました。楽しかった!
今宵も一緒に過ごしてくれたみなさまに感謝!
ジンギスカンライド、またやろう~!
今回の軌跡
距離:90.62 km
タイム:4:04:54
平均速度:22.2 km/h
総上昇量:1,369 m
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