この記事のもくじ
はじめに
Twitterでこう呟いたのが、事の始まりでした。
大阪から白浜について。片道190kmくらい。朝早く出発して、温泉に入り、美味しいものを食べて、特急で帰ると日帰りで幸せ。
— DARUMA (@moonjb1984) 2015, 10月 21
まぁいつか行ければ…くらいに思っていたのですが、
daiconさん、あまえびさんが同調をしてくれて、
メンツが3人になると、ツーリング計画は一気に熱を帯び、
どんどんと実現に向けて動き出しました。
そしてdaiconさんの凄まじい行動力で、
具体的なプランが完成したのであります。
「行ってみよう!大阪→白浜ツーリング」
大阪から白浜までの約190km。
白浜で温泉に入り、うまいものを食べる。
そして復路は輪行で帰る
なんとも楽しいプランでございます。
daicon監督が諸情報を集めてくれて、
そして練り上げてくれたプランがこれ。
なんと行動力のある人だ…
ぼくとあまえびさんの二人、
daiconさん以外はブルベの経験がなく、
この計画にある「グロス」という言葉の
本当の恐怖を知らぬまま当日を迎えるのであった…
大阪市内から和歌山方面へ
当日、4時半に家を出発。
もちろんまだまだ外は真っ暗です。
北浜で早朝の5時に集合&出発。
なんかツーリングの待ち合わせ時間って、
無駄にワクワクしますね。
人様の自転車を凝視する時間。
気持ちが高ぶりすぎているのか、しばらくは写真もブレブレ。
まずは大阪市内を抜けるため、
臨海・堺方面へ南下をして行きます。
道が分からないため、
しばらくはナビを持つdaiconさんに先頭を牽いてもらうことに。
信号の多い市街地を走って行くんだけれども、
なんか思ってたのと違う…なにこれ速い。
夜が明けきらぬ御堂筋を爆走したのは
今回のツーリングのハイライトの一つでした。
そしてぼくとあまえびさんは言葉を交わすことなく、
悟ってしまったのでした。
「今日はこういう日なのか…」と。
和歌山の「ねぼけ食堂」へ寄る時間を捻出するためには、
序盤に頑張って走らないと間に合わない予定なのです。
しかしながら、市街地は非常に信号が多く、
なかなかアベレージが上げにくい。
そうなると、自ずと予定はタイトになっていくのですね。
そんなことに今さら気づく二人だったのでありました…。
まぁ無理をしても意味がないので、なるべく良いペースを維持して走ります。
普段、日が落ちてから走ることは滅多にないけど、
夜に走るのって意外と楽しいじゃないか。
海沿いへ出てくる頃には、夜が明けてきました。
カシオペアの”ASAYAKE”が頭ン中でリピート再生だ。
ここいらから臨海線を南下していくだけなので、
関空手前25kmくらいで前を牽かせてもらうことに。
daiconさんが作ったペースを落とさないように頑張って走る。
前を牽くと余裕がなくなるので写真も少なくなるのでした。
あっという間に泉佐野駅。すっかり朝になりました。
ふと海を見てみると関空が見えたりして、
おお、徐々に南へと進んでいるんだなぁと実感。
途中でR26へと道を変え、引き続き海に沿って南下していきます。
この辺りまで来たら信号も少なくなるかと思いましたが、
あまり変わらず信号は多くて度々脚を止められます。
後、この辺りで何か所か「自転車通行不可」の高架が出てきたりして、
その都度、歩道ルートや踏切越えなどをする必要があって、
「うわー、また自転車あかんやん」とか言ってましたが、
それくらいしか思い出せないくらい、メリハリのない道…。
下の写真はそれに関係なく、淡輪に差し掛かったところ。
道は進む方角を変えていよいよ”和歌山県”が近づきます。
R26で大阪と和歌山県の境にあるのは「孝子峠」。
序盤は緩い勾配が続き、比較的そのまま緩い勾配のまま、
あまり標高にならない地点で峠は終了。
思っていたよりも…ありがとう。
この峠のテッペンを境に和歌山県へ突入です!
和歌山で「グルメ or ヒルクライム」?
さて、ここまでがんばって走ってはいたんですが、
ここ孝子峠で、すでにスケジュール的には「押し」状態でした。
「ねぼけ食堂」に寄るか否か、選択を迫られる。
今回の計画では、途中で「千葉山」というヒルクライムが
ルートに組み込まれているのですが、
既に時間が押してしまっている現況から考えると…
ねぼけ食堂へ寄りつつも、尚且つ無事に予定時間にゴールし、
温泉と酒盛りを楽しみたければ
どこかで予定を変更しなければならない。
「ねぼけ食堂か千葉山ヒルクライム、
どちらか選ばなければならない」
要は、この2択になってしまうんですね。
これは究極の選択かと思われました。
しかし、なめてもらっては困る。
こっちは生粋の自転車バカ3人なんだ。
バカみたいに4時に起きて走っているんだ。
3食よりも走ることが何よりの喜びなんだ!
ということで、
満場一致で”ねぼけ食堂”を目指すことになりました。
さようなら千葉山ヒルクライム。
孝子峠を下り、いよいよ和歌山県を走ります。
R26を走り、分かりにくい高架で四苦八苦したりしながらも、
和歌山城は意外と近くにあり、さほど時間もかからずに到着しました。
逆光でなんにも写らない。
城の周りを走り、JR和歌山駅へ。
そして駅すぐ近くにある念願の「ねぼけ食堂」へ到着!
驚いた。
誤解を恐れずに言うと、少し汚ない雰囲気だ。
でもそんなことより信じられなかったのは、
これから食べるのが”朝ごはん”なんだということ。
おじいさん一人が厨房に立つ、ローカル感出過ぎの食堂。
ぼくは卵焼き定食を、daiconさんは親子丼、あまえびさんは焼うどん。
卵焼き定食。
ここまで卵焼きがメインの定食を見たことがない。
そして親子丼はこちら。
卵焼き定食と同じ値段とは思えない。
おれも親子丼が良かったと、見るや否や思った。
そのあまりの興奮に写真もブレました。
焼うどんは時間差で出てきたので写真がないんです。
卵焼き定食、美味しかったよ!
静かに食べていると、
横でdaiconさんが「うまい!」と叫ぶのでビックリした。
人生幸朗かと思った。
おじいさんがいろいろ話してくれておもしろかったです。
帰りに有田のみかんをくれたんですが、
持ち運びが困難なので泣く泣くお断りしでご厚意だけ頂きました。
なんせメニューが多いから、次は他のメニューも食べてみたいな~。
ありがとう、またいつか来ます。
ねぼけ食堂
http://tabelog.com/wakayama/A3001/A300101/30002493/
R42で悶絶
和歌山市街地からはR42で白浜方面へ向かいます。
ここからはこのR42一本をひたすら走るという道のりです。
しかし、このR42は一つも走り甲斐がない。
交通量もそこそこある上に、信号が多い。
海南の辺りでは、かなりの混み具合で難儀しました…。
たまのご褒美はチラっと見える海の景色。
「和歌山マリーナシティ」が見えたときには喜びました。
黙々と走っていると、再び道は内陸部へと入って行きます。
走るまで気づかなかったんですが、
このR42、全然景色が良くない(海が見えない)道だったんですね。
もう少し海岸線を想像していたのでガッカリ…。
忘れた頃に海をチラ見せしてくれます。
そんな海のチラリズムを堪能しながら、みかん名産地「有田」へ突入。
しばらく道は川沿いを走ります。
川の遥か向こうに見える何かが気になっていたら、
巨大な有田みかんのキャラクターでビックリ。
有田みかんの袋に必ずいるアイツだ。
しばらく前を牽かせてもらってましたが、
この辺で充電が切れてきたので、先頭を変わってもらうことにしました。
あまえびさんを先頭に引き続きR42を走ります。
しばらくすると、今回最大の獲得標高を誇る難所に突入。
と言ってもピーク150mほどの小さめの峠です。
ここは両側に「みかん畑」の広がるおもしろい道で、
無人の直売所では、小ぶりのみかんが一袋100円で売ってました。
車で来てたら買い占めてたな…。
ちょっとした記念写真をしたりして、みかん畑を堪能しました。
ここでもみかんを買えず、今回は二回もみかんを”ふい”にしている。
この峠を過ぎてからは、本当に面白味のない道が続きます。
もはや何もなくて、この辺りを走った記憶も写真もない…
おそるべしR42!
アップダウンの海岸線を行く
御坊を流れる日高川(日高港)の辺りから、
道はようやく海岸線へ出てきます。
途中でdaicon氏が何かを探している。
そしておもむろに「カリカリ梅」をくれた。やさしさ。
そういえば、彼は一日中、
くるぶしまでの靴下を履いて来たことに後悔をしていました。
その走りには一点の迷いも見られなかったのに。
途中で変わった建物のローソンで休憩。
ここがちょうどゴール約40km手前の地点らしく、
最後の休憩をすることになりました。
ここであまえびさんが風邪薬を服用してるのを目撃(!)
治りかけとはいえ、なんというガッツなんだ・・・。
コンビニを過ぎると、後は休憩なしでゴールまで。
道は海岸線を走り、今までとは違い景色も良好。
しかし海岸線特有のアップダウンも出てきました。
後40kmともなると、ちょっと余裕が出てきまして、
今さらGOPROのスイッチを入れてみたりしつつ、楽しみながら走ったりして。
そして順調に「みなべ町」へ。
小さなアップダウンをこなしながら少しずつ南下。
向こうに見えるのが白浜だろうか。
当日は確信を得ぬまま「白浜が見えた!」と言って、
無理やりに鼓舞しながら走っていました。
この辺りでようやく道は海のそばを走ります。
海の景色をようやく堪能できた喜び。
150km以上走って、ようやく。
そして田辺市へ突入!
ちょこちょこと”白浜”の文字が出てくるようになり、
ゴールまであともう少し。
感動のゴール<温泉と酒盛り
田辺に入ると白浜までは近いもので、
標識にも白浜の文字が出てきて、いよいよです。
白浜に入ると、あの「とれとれ市場」が見えてきました!
ここまでくればゴール地点まではあと少しだ。
そして…
ゴールの1km手前くらいで、二人のゴールの瞬間を撮るために、
daiconさんがいち早くゴールへと駆け出す!
しかし道が分かってない二人が後を追えず道に迷う!
というコントみたいな流れを経て、ゴール手前でプチ迷子に。
そんなこんなで、なんとか無事にゴールはできました。
おかげで感動もヘッタクレもないことになってしまいましたが…
無事に大阪から白浜まで走ることができました!
感動的瞬間の写真なんて一枚もない。
ゴール地点は、白良浜にある温泉「白良湯」。
着くや否や自転車を輪行バッグに入れて、温泉へレッツラゴー。
番頭さんに了解を得て、自転車は玄関口付近に置かせていただきました。
温泉は白良浜が一望できる素晴らしいロケーションで、
疲れもぶっ飛ぶ良いお湯でございました。
お風呂のあとは、自転車を担いで近くにある「長久酒場」へ。
ここが最終目的地。
温泉からの酒盛り。なんという贅沢な流れなんだろうか・・・
195kmを走って温泉にまで浸かって、そこから飲む「地ビール」。
うまくないわけがない。
海の幸をたくさん食べて、大満足の酒盛りとなりました。
長久酒場
http://tabelog.com/wakayama/A3004/A300401/30000368/
帰りはバスで白浜駅まで出て、特急くろしお号で大阪へ。
なんとも充実した一日でした!
おわりに
今回は久しぶりに数人でロングライドしましたが、
いろいろと分かち合える仲間がいるというのは最高でした。
想定していたよりも、巡航スピードも速く、
有田の辺りで一回朽ち果てそうになりましたが、
3人とも無事にゴールできて本当によかった。
ルートとしてはR42は本当につまらない道で、
海岸線を期待していると、本当にガッカリします。
足に余裕があるのであれば、
もう少し山手側を走るほうがおもしろそうな気がする。
今回は千葉山も寄れず仕舞いだったので、
また機会があれば挑戦してみたいなと思っています。
しかし温泉地を目指して走り、
そこで温泉とグルメを楽しむというのは、
徹底的に楽しいプランだと確信しました。
今回お付き合いいただいたお二方、
本当にありがとうございました!
今回の軌跡
距離:195.72 km
平均速度:24.8 kph
カロリー:5,245 C
時間:7:53:32
高度上昇:1,291 m
平均気温:13.5 °C
[…] […]