イタリアのジャズシンガー、Alan Farringtonが2010年に発表したアルバム。
"Free In My Soul"
この人がどういう経歴の人かというのは、よくわからんのですが、
いろいろと調べてみると、結構キャリアのあるジャズシンガーのようで、
決してポっと出てきた若手ってワケでもないみたいですね。
ちなみにぼくは先日聴いた佐藤竹善のラジオでかかったのキッカケに知りました。
さて、そんなジャズシンガーがリリースした本作、
蓋を開けてみるとジャズではなく、
「ジャズシンガーがAORをやってみました!」
という趣の作品だったのですが、これがとてもかっこいい!
AORというのも、また少し分かりにくいところではあるんですが、
Steely Dan辺りのサウンドを彷彿とさせるところがあったり、
結構"AOR的"ソリッドな曲があり、かっこいいんです。
<収録曲>
1 New Frontier
2 Blessing In Disguise
3 Drink My Water
4 Partners In Crime
5 Free In My Soul
6 Run
7 Disconnected
8 Lorraine
9 Bobilla
10 Use Your Imagination
冒頭#1"New Frontier"はDonal Fagenのカバー。
少し鼻にかかったような太めの声と、ちょっとした脱力感が、
オリジナルにはない雰囲気。
#2、#8なんかは、モロにSteely Danっぽいサウンドで、
どちらもキャッチーなサビが印象的で全然イヤミじゃないですね。
#3は女性とのデュエットだったり、
淡々と流れるような#4、#5なども退屈に終わらず、
きちんとメロディが生きているのが好印象。
Chicagoの"Colour My World"ばりのピアノアルペジオが印象的な
#6はスローナンバー。
#7は打って変わってキメキメのバッキングで始まる曲。
後半の展開がかなりええ感じです。
最後の#10なんか少しJamiroquaiっぽいところもあったりで、
アルバムを通して、いろいろと楽しませてくれます。
ACID JAZZ/UK SOULとか好きな人にもオススメ!
この手の音楽で、立派なサウンドをしているワリに
どうもグッと入らないものもありますが、
このアルバムはアランファーリントンのクセのある歌唱と、
耳障りの良いメロディが、
その辺りのものとは一線を画した良盤へとのし上げていると思いますね~。
この路線でドンドンとアルバムを出して欲しいですね。
といいながらも、バリバリにジャズを歌ってるアルバムも聴いてみたいなぁ。
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